2004-02-17 The great Climber don't cry

_ 追悼 イル・ピラータ(海賊)。

わしがツールを見るようになってから10年。いろいろな選手を見たと思うけれど、その中でも最も好きなクライマーの一人、マルコ・パンターニ選手が死去しました。享年34歳。

パンターニは1998年にはジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスを連覇し、その年最高の自転車乗りの栄誉を独り占めしたほどの、偉大なるレーサーでした。中堅上位レベルのチーム、メルカトーネ・ウノに所属しているため、満足なアシストを得られない中でのダブルツールは、十二分に賞賛に値するものでした。他の競合チーム所属選手と違い、引っ張り役なしで独走し、たった一人の力で他者をチギっていく姿は、ズバリ「カッコいい」の一言でした。
平地スプリントでいくら離されようと「俺には山がある」とばかりに山岳ステージで取り戻す。その個性的な走りっぷりに加えて、スキンヘッドとデカい耳、クライマーらしいガリガリの身体と外見も印象的で、あだ名はイル・ピラータ(海賊)。とにかく個性的な彼は、日本のツールファンの間でもかなりの人気者だったと思います。

しかしその輝かしい経歴とは裏腹に、パンターニの晩年は酷い生活だったそうです。アルコール中毒となり、30キロ以上も太り、遂には薬にまで溺れていたといいます。そして最後は、誰も看取るものもなく、孤独な部屋で心不全によって亡くなっていたそうです。

もちろん、自分もとても好きな選手でした。とても、とても残念でなりません。さようなら、イル・ピラータ。